― 障がいのある方が、人として”夢”を持ち、自立できるように応援したい ―
『福祉』というと、少し堅く身構えてしまいますが、愛と尊敬と感謝を素直に歌にし、 たくさんの方に聴いていただき『福祉』にふれていただくきっかけになれば・・・と思い、 それを『福祉歌謡』と呼んで、広める活動をしています。
―福祉歌謡との出会い―
私は、元国家公務員(京都地方法務局勤務)で、
主に人権擁護の仕事をしていましたが、
平成7年、演歌歌手としてデビューし、まったく違う世界に入りました。
平成10年、テレビ番組の取材で、滋賀県草津市にある障がい者の方が、
働く作業所に行きました。
生き生きと作業をしている皆さんの姿に、
私はとても感動しました。
けれでも、それと同時に、
- 出来上がった商品を一定して販売する場所もない -
- 給料も、ほんのわずかしか得られない -
という作業所の厳しい現実を知り、
「歌手として、人として何か、私にできることはないのだろうか・・・・」
と強く思い、考えました。
そのとき、あたまに浮かんだもの・・・それは、取材のときに見せていただいた、
その作業所で働く重度障がい者の方が書かれた詩でした。
私は、その詩が、心にやきついて離れなかったのです。
紅葉の静かな美しさが あなたの人生を物語る秋
あなたが私を育てて 幸せだったでしょうか
私はあなたの子供で 幸せでした
・・・
お父さん お母さん
ありがとう命を ありがとう愛を
「素直な思いが込められたこのすてきな詩に、 作曲を依頼し、私が歌い広めよう」
「いろいろな作業所を訪ね、見たこと、感じたことを 全国の皆さんに伝えていこう」そう決意しました。
この詩との出会いがきっかけとなり、『福祉歌謡』への取り組みの第1歩を踏み出したのです。
― 『福祉』と『福祉歌謡』への想い ―
歌を通じて、福祉に取り組むなかで、私が大切にしていること・・・。
それは、「継続していくこと」です。
個人の力では、大きなことは一度にできませんが、皆さんと一緒に、
歌や行事で楽しみながら、福祉に目を向けていただき、
小さなことをコツコツ積み上げていきたい・・・と思っています。
まだまだ『福祉歌謡』は、知られていないのが現状ですが、
おかげさまで、新聞社の社会福祉事業団様にもご協力いただき、
愛・尊敬・感謝をテーマにした詩を、新聞を通じて全国募集し、
優秀作品2曲に、メロディーをつけ毎年新しい『福祉歌謡』が誕生しています。
平成19年には福祉歌謡全集CD(15曲入り)を発売しました。
(※平成26年リニューアル版17曲入り完成)
中には、手話をしながら歌う曲も数曲あり、
多くの人に愛されるジャンルを目指しています。
今後の私の夢は、
福祉歌謡をじっくりと聴いていただけるコンサートを全国で行い、
たくさんの方とお会いし、思いを伝えたいということです。
当初は、障がい者の方の仕事環境整備を目的として取り組みを始めましたが
今では、福祉歌謡を通じ、元気な方も若い方もお年寄りも体の不自由な方もそれぞれが
感謝やあたたかい心を持つようになり、手を取り合う社会になればと願い歌っています。
色々な悲しい出来事が多発する昨今、福祉歌謡の代表曲「ありがとう愛を」は
命の大切さと感謝の思いを素直に表現している心があたたかくなる素敵な詩です。
一人でも、多くの方に、『福祉歌謡』をお聴きいただき、その想いを伝えるため、
私は心をこめて、これからも歌い続けます。
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